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ビッグデータ書評

私の本棚
第5回テーマ:ビッグデータ

2017年4月11日

日本ユニシスグループの社員がお薦めする書籍をテーマ別に紹介するコーナー。専門的知識が不要なものから上級者向けの本、推薦者の「座右の書」といった数冊を取り上げます。今回のテーマは「ビッグデータ」。価値ある一冊に巡り合う一助となれば幸いです。

今回の推薦者

日本ユニシス
ビジネスイノベーション推進部
業務改革推進センター長
林 直樹

データ・アナリティクス3.0 ビッグデータ超先進企業の挑戦

データ・アナリティクス3.0 ビッグデータ超先進企業の挑戦

著者自らが企業経営者と数多くのデータサイエンティストにインタビューし、企業がビッグデータを活用するための道筋をひもといた書である。原題の「Big Data at Work」が示す通り、本書では首尾一貫して「大切なのは、必要なデータが何かを見極め、いかに分析し、どうやってビジネス上の価値に転換していくか」ということが説かれている。ビッグデータから価値を生み出すために必要な、戦略的活用プロセス、評価指標、組織・人材、必要なIT環境などの視点から取り組まれた、様々な業界の多くの事例を交えた網羅的な解説は、まさに圧巻だ。ビッグデータに限らず、あらゆるデータを活用し、意思決定の迅速化や精度の向上、コストの削減、新サービスの創出に役立てたいと考えておられるビジネスパーソンにとっては、必ずや有益な手引書になるはずだ。

[著]トーマス・H・ダベンポート
[監修]有限責任監査法人トーマツ デロイトアナリティクス
[訳]小林啓倫
[出版社]日経BP社
[発行年月]2014年5月

クラウドではじめる機械学習 ──Azure MLでらくらく体験

クラウドではじめる機械学習──Azure MLでらくらく体験

日本ユニシスでは20年以上前からお客様の課題解決に適用している「機械学習」の技術だが、昨今のAIブームを受けて、このキーワードは今や一般のビジネスパーソンにまで浸透しつつあるようだ。とはいえ、いざ本格的にその理論や活用方法などの習得に挑戦するとなると、かなりのハードルの高さに戸惑うのもまた事実である。本書は、そんな挑戦者たちに向けた「機械学習」の実践的入門書であり、実務経験豊富なデータサイエンティストたちが、初心者であっても「機械学習」をすぐにビジネスで活用できるよう、分析理論をひたすら分かりやすく解説してくれている。また、すぐに使えるマイクロソフトのクラウドサービス「Azure ML(Machine Learning)」を用いて、身近なデータを使い、代表的な分析手法を演習によって容易に習得できるようになっている。ビッグデータといえども、分析という手を加えなければ単なるデータの集まりにすぎない。機械学習を知りたい、データをビジネスに役立てたいと志される方には、まずは本書を座右に置いての「らくらく体験」をお勧めしたい。

[著]脇森浩志、杉山雅和、羽生貴史
[出版社]リックテレコム
[発行年月]2015年6月

イノベーション実践論

イノベーション実践論

あまたの競合企業に対して競争優位に立つためには、現在の事業にイノベーションを起こす必要がある――そう考えている企業人は少なくあるまい。それを裏づけるように、国内外で多くのイノベーション関連書籍が出版されているが、本書は「イノベーションを実践するためには」ということに徹底してこだわり、基本的な研究理論から実践するための方法論、課題と対応策、そして今後の日本企業の取るべき道に至るまでを、余計な修飾を省いて極めてシンプルに分かりやすく解説している点で秀逸だ。軽く一読しただけで、著者が描くイノベーション実践のストーリーがすっと頭に入ってくる。すでにイノベーション理論についての学習を終え実践中の方、これからどうやって取り組もうかと悩んでおられる方はもちろん、ビッグデータを活用してイノベーションの成果を上げたいと考えていらっしゃる方にとっても、「実践的な」指南書となる一冊である。

[著]丹羽清
[出版社]東京大学出版会
[発行年月]2010年1月